発達障害と分かるまで
最初にこのブログを作ってから数年がたってしまった。
毎日、てんやわんやは変わりなく、日々が過ぎていっている。
だが、最初にこのブログを作ろうと思った時から比べるとはるかに落ち着いている。
ここに発達障害が分かるまでと分かってからの私の心の変化も含め、書き残していきたいと思う。
先ず最初に自己紹介をしよう。
私は現在、小学3年生のキチ(男子)と中学一年のナナザ(女子)の母である。
キチは一年生の時、どうもおかしいのでは?と気づくまではごくごく普通の子だと思っていた。
発達障害と分かるまで、今、考えるとかなり苦しんでいたのだが(本人も私も含め周りも)その当時は、全くそんな風に思ったことがなかったのでそんなものだと半ばあきらめていた。
一番最初におかしいんじゃない?
と思ったのは、忘れ物だ。
今でこそ、発達障害「あるある」だが、当時は悩んだものだ。
消しゴム、えんぴつ、定規、カサ、どれも何回買ったか分からない。
学校に持っていくことも忘れるし、学校にも忘れる。
どこに置いてきたかも覚えていない。
極めつけは、「ランドセル」
学校に行くために朝、時間割を揃えたにも関わらず忘れていった。
これが一度のうちは、「あー、そんなこともあるよね」と思った。
が、二度目は、「ん?なんか変じゃない?」と流石に私も思った。
そして、それまでに既に色々なことがあっていた。
今考えると入学式の時からそれは始まっていたのだ。
入学式の時、朝から興奮していた。
そしてその興奮は深夜になってもやまず、最終的に落ち着かせるためにほっぺを叩くまで続いた。
今なら分かる。
自分ではその興奮を止められなかったのだ。
そしてその興奮を止める術を親も本人も知らなかったということが。
学校でのトラブルは、先生の言うことに全て答えてしまうこと。
授業中に立ってうろうろする等はなく、先生が質問すると即座に答える。
そして、先生が言った言葉のナニカに反応すると、それをずっと言い続ける。
しつこいくらいにそれを言い続ける。
先生の質問に答えるのは、分かるから答えるのではなく、
先生が誰に聞いているのかが分からないので自分が聞かれていると思ってしまうから。
今なら分かる、色々なことがその時は分からなかった。
だから、何度も先生に注意され、怒られた。
忘れ物をする度に怒られる。
学校では先生に怒られ、家に帰ると私に怒られる。
キチはどこででも怒られていた。
怒られるのが当たり前になっていた。
怒られるようなことばかりするから仕方がないと私も思っていた。
友達には暴言を吐く。
太っている人には「デブ」と言い、背の低い人には「チビ」と言う。
これでトラブルにならない訳がない。
いつもいつもあちこちでトラブルを起こしていた。
自分は相手にひどいことを言うのに、相手から何かを言われるとそれを言葉通りに受け止め、ひどく泣いたり怒ったりする。
自分は相手に「死ね」というのに自分が言われると本当に死ねと言われたとひどく泣く。
「絶対に」許さない。と言われると、その「絶対に」にこだわりひどく動揺する。
もう二度と許してくれないと思い、その言葉に対し泣きじゃくる。
何か悪いことをして怒る時、「それをどう思う?」と聞くと「どう思うってどういうこと?」と逆に聞かれる。
その時は、私もカッカして怒っている訳だから、その言葉にまた怒りが湧く。
なんだかバカにされているようにしか感じなかったから。
今なら分かる。
「どう思う?」の「どう」が全然理解出来ていなかったということが。
今なら全てに理由があったことが分かる。
それは、キチが「発達障害」だと分かったから。
もしかしたら、こういうことがあるお母さん。
それは、あなたのお子さんがふざけている訳でもなまけている訳でもないことを。
あなたのお子さんは、とても苦しんでいるということを。
あなたの子育ての方法が悪いのではなく、あなたのお子さんが悪いのでもない。
誰も悪くない。
ただ、私の子どもと同じようにあなたのお子さんにも原因があるかもしれない。
それだけなのだ。